「さいたまエンジン」キックオフイベント 中学生と経営者が語る「10年後のさいたま」

さいたま市内の公立中学3校の生徒と5企業がともに取り組む、地域イノベーションの創生プロジェクト「さいたまエンジン」のキックオフイベントが1日、同市教育委員会で開かれました。生徒6人と5人の経営者が集まり「10年後のさいたま」をテーマに、考えたアイデアをさっそく披露したり、ともに取り組む意欲を語りました。発言の概要は次の通りです。

「見沼田んぼやさいたま新都心など 『都会と郊外が両方楽しめる』のがさいたま市の魅力。一方で耕作放棄地が増え樹林地が減っている。もっと自然で溢れる街になってほしい。浦和のウナギ料理や岩槻の人形など、伝統産業も世界に発信したい」(市立浦和中学校 秋本朔也さん)

「環境にやさしい、すべての生き物が住みやすい街になってほしい。プラスチックごみのリサイクルボックスがあるが利用者が少ないので、さいたまエンジンで利用率を上げる方法を考えたい」(市立浦和中学校 齋藤清良さん)

「道路と自転車発電が実現した未来を望んでいる。自転車保有率が1位というリソースを生かし、道路をソーラーパネルにして自動車や近隣の施設で使ったり、自転車発電に取り組んでみたい」(市立岸中学校柳井珂穂さん)

「10年後テクノロジーはさらに進化するはずだが、進化の恩恵を受けられる人とそうでない人の差が広がる可能性もある。さいたま市が、誰でも簡単にテクノロジーを使いこなせる街になればいいなと思う」(市立岸中学校白水朔太郎さん)

「私たちが未来を作っていくのだと意識しながら、地域を守ったり発展させたり特色を伸ばしていきたい。地域の多様性や可能性を見つけられる人が増える未来にしていかないといけないと思っています」(市立大宮国際中等教育学校 常木小実さん)

「経済、社会、環境がバランスよく発展している市になってほしい。そのためには、企業と地域に暮らす人が互いに連携して市全体を動かす力が必要不可欠。企業の方から僕たち中学生でも経済や社会の発展につながることを学びたい」(市立大宮国際中等教育学校 小高天馬さん)

「我が社はIT企業。皆さんが一緒に話すことになる社員たちは、デジタル技術のことはよく知っているが、皆さんほど発想は柔軟ではない。ぜひ遠慮せず議論をしていただいていいものをアウトプットしていただきたい」(野澤幸治・AGS株式会社取締役兼執行役員)

「LPガスを扱う企業としてカーボンニュートラルのなか、低炭素化に一生懸命取り組んできた。さいたまエンジンを活用し、私たちも皆さんからヒントをもらってともにワクワクするプロジェクトにしていきたい」(川崎春夫・サイサン取締役管理本部長)

「成果も大事だが物事にチャレンジする姿勢や行動も必要。できない、ではなくどうしたらできるのかという考えで皆と協力し、周りを巻き込んでほしい。“チームさいたま市”のメンバーである我々も協力したい」(鰺坂司郎・タムロン代表取締役社長)

「今やらないと10年後どうなっているかわからない。世代を超え、皆でいろんな課題を解決していくために『さいたまエンジン』を通して何かをアウトプットしていけたらと思います。一緒に頑張っていきましょう」(藤池一誠・デサン代表取締役社長)

「さいたま市に暮らす人たちは、東京にはない、心の豊かさを求めていると思う。若いうちから社会と接点を持ち、中には事業を興す人がさいたま市にもどんどん増えてくるといいと思う。そういう話を皆さんとしたい」(大谷義武・武蔵コーポレーション代表取締役社長)