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teacher's voice

今月から3回にわたって、クエストカップ2012全国大会で
グランプリ受賞を果たした学校のインタビューをお届けします。
その第一弾として「自分史」部門グランプリを獲得した
三重県立名張高等学校の山添先生にお話をうかがいました。

江戸川乱歩・生誕の地で、“伊賀忍者発祥の地”としても有名な
三重県名張市にある名張高等学校は、今年で創立96年を迎える
地域の伝統校です。

平成14年から、国際文化系列、スポーツ健康福祉系列、IT系列、
ベンチャービジネス系列、生活デザイン系列、芸術メディア系列の
6系列を展開する総合学科に改編し、新しい一歩を踏み出しています。

この学校は、クエストエデュケーションプログラムを
ベンチャービジネス系列の3年生選択科目で導入して、今年6年目。
昨年度から「『私の履歴書』コース」も同じ選択科目で取り組んでいます。

毎年、この授業を選択する生徒は20名前後と小規模ですが、少数精鋭。
少数が精鋭に育つように、さまざまな工夫をしています。

山添先生によると、毎週1回90分一本勝負で行われる授業では
アットホームな雰囲気を大切にしているとのこと。
教室にとどまらず、図書館やプレゼンテーションルーム、
会議室、ときには市役所、NPOセンターへと場所を移し、
一年間、常に動きながら話し合いを進めていきます。

また、一昨年には夏休みを利用して、コカ・コーラ久御山工場や
奈良にある大和ハウスの研究所へ訪問。
自分たちのインターン先企業へ実際に足を運び、自分の目で見ること、
人と出会うことの大切さを学んだそうです。

Q.今回、「自分史」部門でグランプリと「企業プレゼンテーション」部門
において審査員特別賞を受賞しましたが、その後、その生徒たちや
校内の反応はいかがでしたか?

A.自分史部門でグランプリを受賞した生徒は、「ぼんやり」とした夢が
「はっきりとした」目標に変わったようで、晴れやかな表情で卒業していきました。

一方、審査員特別賞を受賞したチームは複雑な心境だったようです。
大和ハウスから出されたミッションに対して、
本質的な問題提起をできたことは高く評価されたものの、
プレゼンが下手と指摘されたことや、彼ら自身が納得いくレベルまで
まとめきれなかったことなど不完全燃焼な部分があったようです。
悔しさは残ったものの、この悔しさをバネに大学での頑張りを約束して
卒業していきました。

彼らの様子を見ていた先生方の中には
「今後、クエストを選択する生徒が減るのでは?」と心配する
声もありましたが、逆にプログラムの内容に関心を示す先生も
新たに出始め、学校全体で「進学」と「深学」のバランスを重視する
組織的な取り組みが広がりつつあります。

Q.御校で今年は2チームが全国大会へ出場しましたが、
当然、予選を通過できなかったチームもいます。
そういった生徒たちも含め、全国大会はどのような意義があると
感じていますか。

A.全国大会という大きな目標があることによって、自身の努力不足や
力不足を真摯に受け止められるようになったことですね。

私たちの学校では、12月の校内発表から冬休み、1月最後の授業
ギリギリまで提出作品のブラッシュアップを続けます。
最後の仕上げに全力で取り組むからこそ、自分たちの至らなさにも
気づけるようになったのだと思います。

しかも全国大会に出場すると、あの場でもう一段上の勉強ができます。
生徒が他校の生徒たちから学び、気づく。凄いことだと思います。

あの場には普段の教室では決して味わえない感覚が満ちています。
私たちの学校では、高校三年生に対してクエストを実施しているので
全国大会に出場することは最高の卒業旅行でもあり、
新たな目的地への出発旅行でもあります。

Q.年々生徒たちの力がついてきていますが、授業をする際
どのようなところに意識を向けて、工夫されているのでしょうか。

A.意識していることは、生徒のやる気に火をつけること、
やる気のツボを見つけて押してあげることです。

クエストの授業は、4月の導入と企画が生まれそうな10月が
特に大切なのですが、そのための私自身の工夫として
「DEATA」と名付けたノート(コクヨのキャンパスノート愛用)
を毎年作っています。

このノートにはさまざまな情報や格言、名言を書き込んでいて
ノートづくりが教材研究、自己研鑚となっています。

たとえば、「『食足世平』『食創為世』『美健賢食』『食為聖職』の読みと
意味について考えよ」という問題を出すと、生徒たちはキョトンとした表情で
相談しながら考えます。
その結果、出てくる答えは「食料を運ぼう 足を使って」など、珍解答や
納得解答の連発です。

そこで、すかさずノートに書き込んである日清食品に関する内容を見せると、
安藤百福の凄さや、企業理念の大切さに気づき、
自分たちのインターンしている企業理念を再確認してみよう
という意識に変化するのです。

一時期、パソコンで資料を作っていたこともあったのですが
いつでもさっと取り出せて、ぱっと見せられる瞬発力はノートが一番です。

Q.クエストの授業を行う中で、一番苦労するところはどこですか?
また、どのようにしてそこを乗り越えさせていますか?

A.一番苦労するのは、企画が生まれそうで生まれない10月です。
明らかにやる気がない日、やる気がある日と生徒たちのテンションの波に
振り回されます。

この時期は励ましたり、おだてたり、ときには脅したりしながら(笑)、
彼らのやる気を引き出す努力をしていますが、締め切りというゴールが
それを乗り越える原動力になっています。

焦りは薬。先行するチームがあると、もっと焦ります。
焦りの空気が出始めたら、私の仕事は終わりです。
あとはダメ出しに徹します。
「ダメ」と言っても、彼らはきちんと聞く耳を持っていますから、
聞く、聴く、そして効く。

Q.最後に、先生にとってクエストを続けてきて良かったと思うことを
教えてください。

A.生徒も成長しますが、私自身も成長することです。
お互いが共に変化、成長、決意を持って一年間過ごせることが
最大の効果をもたらすのだと思います。

このプログラムを通じて、「教育」「共育」「強育」「競育」
4つのバランスの大切さを再認識しました。


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