2022年09月13日
おはようございます。
教育と探求社の宮地勘司です。
ハウステンボスが香港の投資会社に売却される
ことが正式に発表されました。
ハウステンボスは、私の故郷、長崎にあり、
創業者の故・神近義邦さんは
私の父の知人でもありました。
私も何度かこの地を訪れたことがあり
趣ある石畳、重厚感のある建物、
運河にかかる橋の風情あるたたずまい。
広大な敷地にオランダの町並みが
見事に再現されていることに驚いていました。
3年前にこのハウステンボスの社長に就任したのが
坂口克彦さんです。
坂口さんは、毎朝正面ゲートの前でお客さんの
お迎えをされていて、
それが1000回を迎えるというので、
そのお祝いをしようと、先月、
仲間とともに彼の地に駆けつけました。
振り返ると、坂口さんと知り合ったのは
2014年のこと。ユニ・チャームから
HISに転職してこられて、人事の責任者として
辣腕を振るっておられました。
その一環として、若手社員の育成の場として
クエストをご活用いただいていました。
毎年、社内で選抜した約30人の若手社員が
全国のクエスト校に足を運び、
生徒の探求に伴走します。
自社の企業理念を“自分の言葉”で生徒に語り、
生徒の無邪気な発言を心の真ん中で受け止め、
彼ら、彼女らのがんばりを承認する。
こうしたやり取りから、
若手社員が内省と気づきを得て、
本質を深く考える力や前提を疑う力、
お客様や、部下にも、心を持って接する力を
育てようというのです。
教え込みや強制力によってではなく、承認すること、
機会を与えること、支援することで、
社員の中に眠るやる気に火をつけて、
創造性を引き出す。
こんな人間中心主義の経営スタイルは極めて本質的で
私も大いに学ばせていただきました。
ハウステンボスの社長に就任された1年足らずで、
新型コロナウイルスの大流行に見舞われ、
開園もままならないなか、雇用を守り続け、
こんなときこそ力を蓄えるべきだと、
施設設備の改修に取り組み、
社員の教育や人事制度の整備に
力を注がれました。
その結果、2022年3月の中間決算(※9月決算)では、
コロナ以前の来場者数を上回る日々も出始め、
3年ぶりの黒字化を達成しています。
実際のところ、
今回ハウステンボスを訪れてみると、
心躍るアトラクションの数々、
本気のエンタテインメント、
スタッフの生き生きとした笑顔は
これまでと次元の異なるものでした。
石造りの街にようやく
生命の火が灯ったように感じました。
今、人的資本経営ということばが注目されています。
「企業は人なり」とは誰もが知っている言葉です。
しかし、社員の力を心から信じて、
本気で伸ばし、そこを起点に企業を育てていく経営者は
そんなには多くないかもしれません。
株主がHISから香港の会社に変わっても、
坂口さんは社長として続投を要請されたとのこと。
ハウステンボスがここからどれだけ成長していくのか、
大いに期待したいと思います。
教育と探求社
宮地 勘司
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弊社からのお知らせ
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1)
【本社オフィス増床のお知らせ】
このほど東京・市ヶ谷の本社オフィスを増床いたしました。白と水色が基調の壁と木目のフロアで、さわやかな雰囲気に仕上がりました。新たな環境が、関係の皆様との一層のコミュニケーションに寄与することを願い、メンバー一同、業務に励む所存です。変わらぬご支援をお願い申し上げます。
2)
【ナレッジカフェVol.3】
10月1日(土)17:00~19:00開催 先生向け
大阪営業所主催の「ナレッジカフェ」第3回は、実践豊富な先生方をゲストに、これからの進路指導について考えます。これからの時代に活躍する人材教育のあり方、そして転換期にある大学入試のあり方を共に語らいましょう。進路指導に関心のある先生方のご参加を、心からお待ちしております。大阪会場(定員30名)とオンライン(定員40名)で実施します。
■日時:10月1日(土)17:00~19:00
■テーマ:「これからの進路指導について考える」
■登壇者:
柴山 翔太先生(福岡女子商業高等学校・校長)
池田 靖章先生(香里ヌヴェール学院中学校高等学校・校長)
山田 高幹氏(関西学院大学 高大接続センター・課長補佐)
■お申し込みはこちらから https://quest.eduq.jp/knowledge-cafe-3/
3)
【New! note記事】
★「職場訪問を、楽しい『夏の単発イベント』で終わらせたくなかったんです」と話すのは中村高等学校(東京都江東区)キャリア教育担当、藤井翔先生。教育と探求社の新しい職場体験プログラム「ジョブトライアル」の試験導入ルポです。https://note.com/questeduca/n/n76faaf8bf3a4
★子どもたちの探究学習に伴走する企業人。今回はメニコン社員・間野愛也さんが教室で感じた”自己変革”体験をお話しくださいました。
https://note.com/questeduca/n/nd6ea5ec1aa62
★新シリーズ<教室の風景>Vol.2
教育と探求社の「コーディネーター」は、教室に一番近いおとなです。コーディネーターが教室で受け止めた瞬間を、今回は早﨑亜紀子がお届けします。
「嬉しかった経験に『停学』を挙げた、生徒の話」
見てきた人:早﨑亜紀子
https://note.com/questeduca/n/ne1cad55186ce
★クエストエデュケーションのnote記事一覧はこちらから
https://note.com/questeduca/