2018年12月14日
おはようございます。
教育と探求社の宮地です。
樹木希林さんの遺作「日々是好日」という映画を
観てきました。
希林さんがお茶の先生、そこに習いに行く
ごくごく普通の女の子、黒木華との物語。
「本当にやりたいこと」がなかなか見つけられずに、
無為に過ごす女子大生の娘、華を見かねた母親が、
茶道の教室に通うよう勧める。
その凛とした存在感から只者ではないと噂の
「武田のおばちゃん」、樹木希林の元に、
華が通い始める。
決まりごとだらけのお茶の世界に戸惑い、
嫌気も差し、何度もやめてしまおうかと思う華だが、
気がつけば２０年以上も希林の元に通うことになる。
就職につまずき、自分の居場所が見つけられず
失恋に伏し、父の死の悲しみに暮れ、
しかし気がつけばそこに「お茶」があった。
次第に人生の大切なものに気が付き始める。
頭で考えるのではなく、感じること。
五感を開くことで、見えてくるもの。
お茶と水を注ぐ音の違い。雨の匂い。
掛け軸「滝」の文字から立ち上がってくる風景。
降る雨、一粒、一粒の音が聞こえる。
がんじがらめの決まりごとの向こうに、
見えてきた自由。
ありのままでいること。心からの充足。
「いま、生きている」ということ。
実は、この映画の原作となる「日々是好日―
お茶が教えてくれた１５のしあわせ」（森下典子著）
という本を１０年前に読んでいました。
なんとも言えず、味わい深く、お茶の世界が心に
深く染み入ったことを、今でも鮮明に覚えています。
いつか時間ができたらお茶をやろうと、心静かに
誓いました。
しかしこの「日々是好日」が映画化されると知り、
あの深く、静かで、得も言われぬ世界は映画ではとても
表現できないだろうと思い、正直、観に行く気には
なりませんでした。樹木希林さんの遺作でもなければ、
映画館に足を運ぶことはなかったと思います。
しかし、予想は裏切られ、そこには「あの世界」が
なんとも豊かに表現されていました。
科学の発達を支えた近代合理主義の観点にたてば、
すべてのものは分解されていきます。
あれと、これは違う。男と、女は違う。
あなたと、私は違う。骨と、肉は違う。
細胞膜と、細胞核は違う。陽子と、中性子は違う。
しかし、その結果、私達はこの粉々になった世界を
生きていくことに少しつかれてきたように思います。
合理の刀で世界を切り刻まなくても、
「それになる」ことで世界を知るアプローチが
東洋にはあります。主体、客体、両者をつなぐもの、
この３つが一体化した境地を「三昧」といいます。
そこには自分も対象もありません。
釣り三昧とは、単に釣りが好きということを超えて、
自らが釣りそのものになっている境地のことです。
そのことで自らが宇宙の一片となっているのです。
頭で考えるのではなく「それ、そのものを、生きる」。
そのことを知ることで、私達はもっと幸せになれる
かもしれません。
元来がさつな私ですが、まずは、今月、招かれし
お茶会に参加してみようと思います。
教育と探求社
宮地勘司
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教育と探求社からのお知らせ
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(1)「ICTを活用した探究学習体験会」開催！
今注目されている探究学習において、ＩＣＴツールを
効果的に活用する事例を、クエストエデュケーションと
スクールタクトを今回使用しながらご紹介します。
▼日時
12月22日（土）13:00～17:00（※受付１２時半～）
▼場所
新宿住友スカイルーム（東京都新宿区西新宿2-6-1新宿住友ビル47F）
▼申し込み
https://goo.gl/forms/auO5lYUaLP5okJ313
(2)「第４回Quest Career in HaNoi 2018」開催結果速報！
11月4日（日）にベトナム・ハノイ大学にて
ベトナムの大学生を対象に教育イベント
「第4回Quest Career in HaNoi 2018」を開催しました。
▼当日のレポート
http://eduq.jp/press/1107_qch2018/
(3)常翔学園中学校・高等学校ＩＣＴ公開授業にて
クエストエデュケーションの授業を実施！
常翔学園中学校・高等学校で開催されるＩＣＴ公開授業の
１教室にて、クエストエデュケーションの授業を
ご覧になることができます。
この機会にぜひ！
▼日時
11月16日（金）12時30分～（※受付１２時～）
▼詳細
https://www.highs.josho.ac.jp/ict_event2018.html?fbclid=IwAR3sZ9L2jZW2NdMzPHqrToTj680nNK1ZMCyvG5JYYNL5zUp7yrER2deVCYc
