2018年12月14日

「教育と探求」Vol.81 2018/4/10 「21世紀ティーチャーズプログラム」第三期へ

おはようございます。
教育と探求社の宮地です。

先月、「21世紀ティーチャーズプログラム」の
第二期が修了しました。このプログラムは、
一般社団法人ティーチャーズ・イニシアティブが
提供する、先生たちが楽しみながら主体的に、
21世紀型スキルを学ぶための取り組みです。
全国から集まった、小・中・高・大の25名の先生が
7ヶ月間、共に学び合い、お互いの教育観、
人生観を更新させていきました。

昨年8月、山梨の山荘ではじめて出会ったばかりの
先生たちは、自らが教師になった原点を共有し、
一気に、共に学ぶ仲間としての距離を縮めました。
同時に、自分でも忘れかけていたような様々な思いを
振り返ることで、自らの基盤となるものを確認します。

その後、シナリオワークを通じて教育の未来を展望し、
俯瞰し、様々な教育の課題がどのような構造に
なっているのかを体感的に理解していきます。

秋には、米倉誠一郎氏(一橋大学名誉教授)
鈴木寛氏(文部科学大臣補佐官)、児美川孝一郎氏
(法政大学教授)前野隆司氏(慶應大学大学院教授)
の4つのラボに分かれて、先生たちが自ら設定した
テーマに沿って探求を深め、仲間の先生たちが
学ぶための体験的なプログラムを自分たちの手で
つくっていきます。

年が明け、3学期は実践での仕上げとなります。
自分自身の現場で、ここまでの学びを活かした
実践に、新たに取り組みます。
今までやったことのない授業実践や学校改革など、
主体者としてチャレンジングに取り組んでいきます。

先月の修了式では、全員が自らの実践について
発表しましたが、どれも深く、多様で本質的でした。
中には思いが極まって、涙を流しながら
プレゼンテーションをする先生もいました。

印象的だったのは、最後の振り返り
ワールドカフェでのある先生の発言です。

「このプログラムは、あなたに何を
もたらしましたか?」という問いに対して
「運が良くなったことと活動の土台が
できたこと」と答え、テーブルにいたすべての
先生がその言葉に共感し、賛同しました。

とにかく、いろんなことがうまくいくように
なったし、新しいことを躊躇なくはじめられる
ようになった。外のいろんな人と繋がる機会も
飛躍的に増えた。

私は、素晴らしい成果だと思いました。
不思議なことですが、小さなエゴを超えて
大義に向けてすっくと行動をはじめるとき、
有形無形のいろいろなものが味方をしてくれます。

先生たちの意識がここまで高まっているのだと
直感的に感じることができて、深い喜びを感じました。
アクティブ・ラーニングは、話し合いの仕方、発表の仕方、
という小さなやり方の話しではなくて、
先生自身が開かれた心を持ち、躍動する知性の力を
信じてそこにあること。自分は何も知らないという
謙虚さを持ち、それ故自ら学び続けるのだという熱い
意欲と共にあること。そのような在り方が実現したとき、
そこにどれほど豊かな学びの場が創出することだろうと
思いました。

教育改革のセンターピンは、学習指導要領改訂でもなく、
教科書検定でもなく、自ら学ぶ教師の意識変革です。

今年も、第3期の「21世紀ティーチャーズプログラム」
の募集をはじめます。

この1年、ティーチャーズ・イニシアティブとして、
どのような成果が出せるのか、取り組む私たち自身が
自ら学び続ける人として、初心を忘れず、
未踏の領域に挑戦していきたいと思っています。
教育と探求社
(一般社団法人ティーチャーズ・イニシアティブ理事)

宮地勘司
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教育と探求社からのお知らせ
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(1) 「21世紀ティーチャーズプログラム第3期」の募集!
変化が激しい21世紀を生きるこどもたちを育てる、
先生のためのプログラム。企業での人材育成や組織開発においても
活用されている手法や考え方を活用し、
学び手が主体となるダイナミックな学びの場づくりを体験的に学んでいきます。
これまでに2期55名の先生方が本プログラムを修了しています。

▼Webサイト :一般社団法人ティーチャーズ・イニシアティブ
(事務局:教育と探求社内)
http://goo.gl/mCuHa8

▼日時・場所
日時: 2018年8月6日(月)~2019年3月31日
講師: 米倉 誠一郎(一橋大学名誉教授 )、
鈴木 寛(文部科学大臣補佐官)、他
▼ご応募(締切:7月23日(月))
下記申し込みフォームより
http://qq3q.biz/IaZD
(2) PGF生命「コミュニケーションと介護」出前授業の実施校を募集!
本プログラムでは、心をつなぐコミュニケーションを体験し、
保険や介護の仕組みについて学び、相互に話し合い、
お互いの理解や、自分たちの未来について深め合うことを
目的としています。今後、高齢化社会が進む日本において、
重要なテーマでもある介護問題に生徒のみなさんが
触れる機会となります。
またPGF生命社員による出前授業となりますので、
企業人との交流もすることができます。

【授業実施時期】2018年6月~9月(4コマ)
【授業実施回数】4コマ(50分×4回)
【対象】私立中学校・高等学校(先着3校のみ)
【最小開催人数】20名
【実施費用】無料
【申込・問合】電話(03-6674-1234)、メール(info@eduq.jp)
*実施可能な学校数には限りがあります。
(3) 新プログラム「The Vision」を2018年度4月リリース
「The Vision」は、生徒一人ひとりが自分らしい人生のビジョンを思い、
自由に表現するキャリア教育プログラムです。
元陸上競技選手の為末大氏、病児保育を推進するフローレンスの駒崎弘樹氏、
ビジネスSNSを運営するウォンテッドリー創業者の仲暁子氏など、
各界を代表する6人のプロフェッショナル人材が「いまを生きる大切さ」を
語る動画が教材です。

▼詳細
http://eduq.jp/eduq_news/thevision_0318/



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