2015年01月13日

「教育と探求」Vol.42 2015/1/13 “OECDレポート”

新年、明けましておめでとうございます。
教育と探求社の宮地です。

さて、昨年末OECDが興味深い調査結果を発表しました。
それは、国民の所得格差の拡大が、その国の経済成長を
弱めるというものです。

http://urx2.nu/fTHe

過去30年のデータを分析すると、OECD加盟34カ国の
多くにおいて、所得格差が拡大する長期的傾向が見られ、
これが経済の長期的成長力を押し下げる要因になっています。
その理由として、貧困層の教育投資の低下が挙げられています。

所得格差が拡大すると、貧困家庭や低学歴の両親を持つ
子供たちの教育機会が損なわれ、教育の量(就学年数など)
と質(技能習熟度など)の両面が低下します。そのような
子供たちは知識や技能を十分に身につけることが難しくなり、
チャレンジする機会もなくし、その結果、格差が定着し、
社会的流動性が低下し、経済の活力を削ぐという構図です。
レポートは、格差問題の是正に取り組むことで社会を公平化し、
同時に経済を強固なものにすることができると指摘しています。

私は、今回のレポートは、大変インパクトの大きいものだと
思っています。

これまでの一般的な議論では、所得格差を是正する政策と
経済成長を促進する政策は、どちらかに重点を置くと、
どちらかが犠牲にならざるを得ないトレードオフの関係に
あるとされてきました。しかし今回のOECDのレポートは、
そのような考え方に終止符を打ち、「格差の抑制や逆転を促す
政策は、社会の公平化に繋がるばかりでなく、富裕化にも
繋がり得る」と明言しています。

福祉か、成長か、といった二元論に陥るのではなく、
両方を実現させる統合的視点を得たことは、
非常に有意義なことです。
「恵まれない環境にある子供たちに学ぶ機会を与えたい」
という人道的な視点が、結果的に経済成長へもつながる
ということの痛快さ。「倫理」と「合理」が交わる瞬間。
実におもしろいと思います。

今、日本でも、格差の拡大が急速に進んでいます。
これを縮めるのも、そして全体の成長を促進するのも
根幹にあるのは、教育です。
教育を磨き続けることが、未来をよりよきものにする
ための最短の道だと私たちは考えています。
教育と探求社はこれからも、そこに全力を尽くして
いきます。

2015年も教育と探求社を
どうぞよろしくお願いいたします。

平成27年1月

教育と探求社
宮地勘司

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教育と探求社からのお知らせ
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(1)クエストカップ2015 全国大会へのエントリーが開始しました
2月21日(土)に開催する「クエストカップ2015 全国大会」
(http://questcup.jp/2015/index.html)へのエントリーが開始いたしました。
全国から力作が続々と集まってきております。
1次審査を経て、全国大会へ進むチームは2月上旬頃にクエストカップHP
にて発表予定です。
一般参観(無料)も、申し込みが開始しておりますので、奮ってお申込みください。

<一般参観の申込み>

http://peatix.com/event/62945/

(2)クエストカップ2015 全国大会への応援メッセージが届きました
クエストカップ2015に向け頑張っている生徒に対し、
グランプリ審査委員および協賛企業各社のトップから応援メッセージが届きました。
また、「進路探究コース」ロールモデルの一人、巨人軍終身名誉監督 長嶋茂雄さん
からも応援メッセージが届きました。是非、ご覧ください。

<応援メッセージ:巨人軍終身名誉監督 長嶋茂雄さん>

http://questcup.jp/2015/message_entry/rm01.html

(3)メディア掲載のお知らせ
■三菱UFJモルガン・スタンレー証券と教育と探求社の共同開発プログラム
「株の力」の模様が掲載されました

<日本経済新聞 電子版(有料記事)>

http://www.nikkei.com/money/features/32.aspx?g=DGXMZO8131982025122014000000

<時事通信>

http://www.jiji.com/jc/zc?k=201501%2F2015010400067&g=eco

■弊社 インターン生のインタビューが掲載されました
<実践型インターン情報サイトVia career>

http://via-career.jp/frees/article/45/



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