2014年09月09日

「教育と探求」Vol.38 2014/9/9 “ひとりの先生の言葉”

おはようございます。
教育と探求社の宮地です。

先日、ある新聞社で、クエストに取り組んでいる
先生方にお集まりいただき、グループインタビューを
行う機会がありました。

異なる学校の数名の先生からじっくりとお話しを
うかがった後、近くのお店で、乾いたのどを潤そうと、
ささやかな懇親会を催しました。先生方はみな個性的で、
それぞれに熱く、本番よりさらに踏みこんだ本音トークが
展開されました。

その中で、ひとりの先生がぽつりとつぶやいた言葉が胸に
残ります。
「キャリア教育をやって一番変わったのは俺かも知れないな」

この先生と初めてお会いしたのは、2年前のこと。
教育と探求社が開催した「未来をつくる先生プロジェクト
~ミラセン」というワールドカフェイベントの場です。
立派な体躯をした50代の体育の先生は、自称引っ込み思案。
我が社のスタッフに半ば強引に誘われてワールドカフェを
初体験し、その時の感想をこう語ります。

「正直、なんで、みんなこんなにもしゃべるんだろうと
思ったよ。人見知りの俺はうつむいたままで、このままで
やり過ごそうかと思ったんだ。でも勇気を出して話してみて、
ほんとうによかった」

外連味のない言葉が、そのまま心に届きました。
先生は、自校のキャリア教育の推進者として、
さまざまな新しい試みを実践し、これを機に外の場にも
積極的に参加されるようになりました。

「先生は閉じこもっていてはいけない。
こうしていろんな人と会って、刺激を受けて、感動して、
成長して、変わり続けることが大事なんだ」

齢50歳を越えても、日々学び、変わり続けようとする
教師の姿が、生徒たちにどれほどの力を与えることか、
と思いました。

10年前、クエスト事業を始める時、
私には、大きな二つの選択肢がありました。
ひとつは、私たちがクエスト専属の講師を養成し、
学校に派遣するというやり方。そしてもうひとつは、
今学校にいる先生たちにクエストをやってもらう
という方法。

学校のことをほとんど知らなかった私は、講師を
派遣した方がクエストの普及は断然早いと考えました。
しかし、それで本当にいい教育ができるんだろうか?
外部から講師がやってきて、週に1コマのプログラムが
成立すれば、それで教育がよりよく変わっていくのだろうか?
仮にある学校がクエストを2.3年やってやめてしまったとしたら、
その時私たちが学校に残せるものはなんだろうか。
考えに考え抜いて、より険しいと思う道を選びました。

そして、それは正解でした。
この日、また、そのことを深く確信しました。

先生方の意識が開き、意欲がわき、その力を持って
一人ひとりの生徒に向き合うこと、それ以外に
教育を良くする道はありません。

10年の節目を迎えるクエスト。
私たちも、学び、変わり続ける教育と探求社として、
これからも先生方と共に歩いて行きたいと思います。

教育と探求社
宮地勘司

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教育と探求社からのお知らせ
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(1)クエスト体験会を実施致します
クエストエデュケーションとはどんなプログラムなのか、
ご関心をお持ちの先生向けに体験会を実施致します。
是非、お気軽にお越しください。
ご参加ご希望の方は、下記項目を明記の上、
クエストエデュケーション体験会担当宛(info@eduq.jp/ 03-6674-1234)
まで、ご連絡ください。
(1,お名前 2,ご所属 3,メールアドレス 4,電話番号 5,参加希望会場)

<京都>
日時:10月31日(金)16:00~17:30
会場:オムロン株式会社 本社
(京都市下京区塩小路通堀川東入)

<福岡>
日時:10月4日(土)14:00~16:00
会場:アクロス福岡
(福岡市中央区天神1丁目1番1号)



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