2020年06月09日
おはようございます。
教育と探求社の宮地です。
私は、教育と探求社の他にも、
ティーチャーズ・イニシアティブ(TI)という社団法人の代表を務めています。
学校教育についての考え方が管理型・記憶重視型から
創発型・考える力重視型へとシフトする中で
そのような学びを実践する先生たちを支援するために
2015年に立ち上げたものです。
「教師こそが真に未来をつくることができる」を理念に掲げ、
生徒の主体性や創造性を引き出す学びの実践を
先生自身が学んでいくためのプログラムを提供しています。
昨年度は2つの教育委員会、4つの私立学校にも導入され、
プログラムを受講した先生は累計で200名を超えました。
今年は、さらにプログラムの実施機会を増やし、
より多くの先生方にTIの学びを届けようと準備していた矢先、
今回のコロナ騒ぎです。
泊まり込みでの合宿研修や
至近距離で熱い議論を伴うグループワークは三密の極み。
今年は予定したすべてのプログラムが実施不可能。
TIは、絶体絶命の状況に追い込まれました。
プログラム運営チームは思案し、何時間もの議論を重ねました。
そして、政府が緊急事態宣言を出す直前の4月の頭にTIは、
今年度のプログラムを全面的にオンラインで提供することを
決めました。
そこからが怒涛の日々でした。
対話と内省、場づくりを重視するTIの学びは
果たしてオンラインで提供できるのか。
従来のプログラムを単純に
オンラインに置き換えるというようなものではありません。
全く新しく質の高いプログラムを、
短い時間でつくりあげることが必須です。
そもそもTIが先生に最も届けたいものは何なのか?
学習者である子どもが中心となる学び。
ひとつの正解を押し付けるのではなく、
自ら正解を見つけていく学び。
安心安全の場から立ち上がる生成的な学び。
どんな環境でも、学びの本質は変わらない。
オンラインは単なる手段に過ぎない。
しかし、その手段に
最高にフィットした学びの提供の仕方というものがある。
私たち自身が再び原点に戻ってからの素手丸腰の探求でした。
そしてついに、
「オンライン授業を実践する先生のための
オンライン講座」が完成しました。
休校措置や分散登校の影響により、
突然オンライン授業を実施しなければならなくなった先生、
すでにオンライン授業を実践していてさらにその学びを深めたい先生、
これまで距離的、時間的な理由で
TIのプログラムに参加できなかった先生たちにも
届けたいという思いでつくりあげました。
5月中旬、こうしてできたTIのオンラインログラムを
ある私立学校の先生方に実践することができました。
初回のテーマは「場づくり」。
お互いが教師になった原点を共有し、
安心安全の場はどうやってつくるのかをテーマに、
2時間×3セットのセッションを行いました。
結果は上々。
参加してくれた先生からは
こんな声がきかれました。
「同僚の先生たちのバックグラウンドに初めて
触れてドキドキした。興奮する2時間でした」
「だれしも夢をもって教員になったことを
思い出した」
「自分の深奥にあることを振り返れた。
自分のルーツを思い起こすという意味でも
非常にためになった」
「ZOOM授業に苦しんでいるいま、
原点に帰れてよかった。自分が楽しくないと
人は楽しくないと思い出した」
どれもが先生方の生きた言葉でした。
今回の取り組みでわかったことは、
オンラインでも確実に、
生成的な学びを起こすことができるということです。
そして、それはすなわち
生徒にも当てはまるのだと思いました。
授業時数が大幅に縮小されることを余儀なくされた今
大切なことは、高密度に詰め込まれた授業ではなく、
学び手の関心意欲を深いところから励起させる学びです。
距離や時間の壁を超えて、このような生きた学びを
今年もまた、全国で巻き起こしていきたいと思いました。
教育と探求社
宮地勘司
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教育と探求社からのお知らせ
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(1)コロナ禍における探究学習のとりくみ支援に関して
探究学習プログラムのオンライン対応や、
個人で探究を深められる個人ワーク版の提供に続き、
現在教育と探求社で提供している
探究学習プログラム「クエストエデュケーション」における
取り組みをご紹介いたします。
▼コロナ禍における探究学習のとりくみ支援に関して
(2)「ソーシャルチェンジ・イングリッシュ1st」を
海外に提供開始、期間限定無料提供。
英語による探究学習プログラム
「ソーシャルチェンジ・イングリッシュ1st」の
海外への提供を開始いたします。
また、新型コロナウイルス感染症の世界規模での流行に伴い、
学びの機会が奪われている世界中の子どもたちに学びを届けるために、
本プログラムを期間限定で無料提供いたします。
▼詳細はこちら
https://eduq.jp/scef_overseas/
(3)「3密を避けるグループワークのアイディア」をお届けいたします。
新型コロナウイルス感染症流行による緊急事態宣言が解除され、
学年やクラスを分割する方式や時間割を短縮した形で
学校が再開しはじめました。
このような「全員がクラスに集まることが困難」な状況において、
3密を避けながらグループワークを実施するにはどうすればよいのか。
15年間の探究学習プログラムの開発知見を活用し、
「3密を避けるグループワークのアイディア」をご提案いたします。
▼詳細はこちら
(4)生徒と企業が共に未来を作る探究学習。
企業人が教育に関わる「CAミーティング」始動!
企業探究コース「コーポレートアクセス」に
参画している各企業の方々が一堂に会し、
教育について考え、想いを共有する場、
「コーポレートアクセスミーティング(通称CAミーティング)」。
普段は違う仕事をしている企業人の皆さんが、
共に教育に関わる同志としてつながり、
クエストの機会を通じて、生徒たちと関わる意味や意義を考えていきます。
2020年度の第一回は、5月22日(金)にZoomにて開催。
今年のコーポレートアクセス参画企業12社48名が集合し、
「お互いを知る」をテーマに、初の顔合わせを行いました。
https://quest.eduq.jp/cameeting2020/
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【PR】一般社団法人ティーチャーズ・イニシアティブからのご案内
先生向け「オンライン授業講座」のお知らせ!
宮地が理事をつとめる一般社団法人ティーチャーズ・イニシアティブで、
新プログラム「オンライン授業講座」がスタートしました。
講座1 場づくり編
講座2 ツール編
講座3 授業デザイン編
https://ti-onlinezero-2.peatix.com/
全国の先生たちと一緒に、理論と実践を重ねて学んでみませんか?
生徒主体のオンライン授業の実現に関心をお持ちの先生方、
ぜひサイトより詳細をご覧ください。
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■配信元: 株式会社 教育と探求社 http://www.eduq.jp/
■資料請求:http://eduq.jp/contact_us/
■お問い合わせ: TEL 03-6674-1234
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