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2012年10月30日

未来をつくる1,000人の先生プロジェクト教育フォーラム 「ミラセン2012」

児童・生徒のために孤軍奮闘する志ある教師たちが共に出会い、つながり、問題を解決していく実践型の教育フォーラム「ミラセン2012」を去る10月14日(日)中央大学駿河台記念会館にて開催しました。当日は、休日にも関わらず、先生や教育関係者の方々、企業やNPOで働く方、学生、主婦など、総勢139名(内、先生は49名)の皆さんにお集まりいただきました。日本の教育現場では、いじめ問題や学力低下などの教育問題が指摘される中、児童・生徒のために何ができるのか、熱い議論が展開されました。

前半はスピーチ&トークセッション。登壇頂いたのは、世田谷区長の保坂展人さん、学校法人渋谷教育学園理事長の田村哲夫さん、社会学者 首都大学東京教授の宮台真司さん、日本イエナプラン教育協会代表のリヒテルズ直子さんです。皆さんの専門分野やご自身の体験に基づいた教育論を話していただきました。

【保坂展人さん】

現在は、区長として世田谷区の区立学校の約4万人もの子供達を預かっている立場ですが、学校の現場には先生と生徒の対話がもっと必要だと感じています。先生が子供の顔を見る時間、話す時間が短すぎるのではないか。なるべくその時間を長くするために、他の事を簡素化するための努力をしなければならない。まずは、教育環境を整えることから取り組んでいきたい。

【田村哲夫さん】

世界各国の子供達が集まり会議を行う模擬国連に、ある進学校の男子生徒が日本代表として参加しました。彼は、数学オリンピックでは入賞し、英語とドイツ語はA級、ピアノはプロとして演奏会を行うほどの逸材。しかし模擬国連終了後はがっくり落ち込んで帰ってきたので、どうしたのかと聞いたところ、「誰も僕の言うことを聞いてくれない」と。日本の教育に責任があったのかなと思いました。言語が出来れば、能力があればというものではなく、コミュニケーション力、つまりは人間力こそが成長期の青少年に必要な課題のひとつだと思います。日本全体でがんばりましょう。

【宮台真司さん】

今日日本の教育の中では、「感染動機」という強烈な憧れを動機として学びに没入していく機会が無くなっている。「学び」とは、競争に打ち勝つためのものだという「競争動機」か、単純にわかる歓びの追求だという「理解動機」の二軸しかない。例えば個性的な名物教師にただ憧れ、模倣し、その人のようになりたいと強く願うことで知らず知らずのうちに成長していくような学びのかたちがもはや過去のものとなってしまった。 学校だけを世の中から切り離して良くすることは出来ない。まずは、共同体の自治再生から出発するべきだ。

【リヒテルズさん直子さん】

今までの画一的な教育は、教える人は何でも知っている人、 教えられる人は何も知らない人という考え方に立っていました。しかし、子供というものは、植物のように一人ひとりの中にいろいろな可能性を秘めている、芽が出始めた種のようなものです。教える人が、その種に、水を与え、光を当てる。一人ひとりの子ども達に、水や光や土がいつ必要なのかを見極めることが教育者の役割だと思います。

後半は、登壇者を含んだ参加者全員によるワールドカフェを実施。ワールドカフェのテーマは、「教育の成功とは何か?」。未来をつくる教育とそれを担うミラセンの使命について、教師と市民が混じり合いながら活発な話し合いを繰り広げました。ワールドカフェのまとめとして、「沢山の人が繋がることが大事」「子どもが自ら選択したり考えたりするようなことを取り入れたい」「一人ひとりの力は小さくとも、小さな一歩を始めることで大きな流れに変えていきたい」など、多くの前向きな意見が聞かれました。

教育フォーラム「ミラセン2012」の振り返りと「ミラセン」の今後の展開】

株式会社教育と探求社 代表取締役社長 宮地勘司

今回の教育フォーラム「ミラセン2012」に、多くの方にお集まりいただき感謝致します。未来をつくる先生と市民の活動に、きわめて高い社会的な関心と期待があることをひしひしと感じました。今回は初回でもあり「教育の成功とは何か?」という非常に大きなテーマを設置しましたが、今後は、より具体的かつ実践的なテーマを取り上げ、先生同士が共に学び合い、市民が具体的にそれを応援できるような方向へとさらに進化させていきたいと考えています。現在、次年度のプログラムやミラセン合宿などの企画を検討していますので、引き続きご参加、ご支援いただければ幸いです。

 

 


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