教育と探求社 EDUCA&QUEST | 「教育と探求」Vol.25 2013/8/13”『ミラセン・ティーチャーズミーティング』開催”

2013年08月13日

「教育と探求」Vol.25 2013/8/13”『ミラセン・ティーチャーズミーティング』開催”

おはようございます。
教育と探求社の宮地です。

先日、ヤングアメリカンズの公演を見てきました。
jibunmirai.com/ya/ya/outline.html
ヤングアメリカンズとは、米国カリフォルニアに
本部を置く非営利団体で、世界中から集まった若者たちが、
歌、踊りのワークショップを通して子どもたちを教育し、
音楽のすばらしさと若い人たちのパワーを
社会に伝えていく活動です。

この日も、数十人のヤングアメリカンズのメンバーたちが
前日から一日半かけて子どもたちと
みっちりとレッスンを行い、その締めくくりとして
メンバーと子どもたちが一緒になってすばらしいステージを
満員の観客に向けて披露してくれました。

真剣さ、調和と創造、存在の力――。

会場と一体となった躍動感溢れるステージに
心が震えました。
そして、この場には今日の教育が取り戻すべきものの
多くがあると感じました。

考えるよりも感じること。
まずは自分が立たなければ何も始まらないこと。
仲間の個性を最大限尊重すること。
正解はなく、ただ創造あるのみ。

読み書きそろばんの基礎教科はもちろん大事ですが、
音楽や芸術でしか学べない多くの事があると
あらためてそう思いました。

私は「アート」ということばが大好きです。
アートには、よく知られている「芸術」という意味と
もうひとつ「技術」という意味もあります。
創造性の発露としてのアートはとても魅力的なものですが、
同時に「技術」としてのアートにより深い味わいを感じます。
自然と向き合い、物事の作り方や動かし方を
極限まで探求し、普遍化し、昇華したところから
真の美が生み出されるという考え方です。

芸術家を表すアーティスト(artist)と
職人を表すアルチザン(artisan)とは
どちらも同じアート(art)が語源です。

木の声を聞く宮大工。
食材の魅力を最大限に引き出す料理人。
金属の性を知りつくした彫金師。

自然の有り様に敬意を持って向き合い、
しかし決してひるむことも妥協することなく日々精進する。
そんな職人的な生き方にこそ、私たちの社会を再生する
ヒントがあるような気がします。

教育と探求社
宮地勘司

 

—-【目 次】 ————————————————–

1.教育と探求社からのお知らせ
2.クエスト先輩インタビュー [西大和学園中学校(奈良)]

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1.教育と探求社からのお知らせ
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(1)「日経エデュケーションチャレンジ2013」
来週いよいよ開催!

第一線で活躍する研究者や企業人が講師となり、
高校生に向けて、授業を行います。

13回目となる今回は、つくばに会場を移し、
ノーベル賞学者の江崎玲於奈氏を始めとする研究者や、
さまざまな企業人講師による20もの授業が展開されます。

教育と探求社は、本イベントの企画、運営、
授業づくりのお手伝いを行っています。

日時: 2013年8月20日(火) 12:30~17:30
場所: つくば国際会議場
参加資格: 全国の高校生
定員: 1,000名 ※募集は終了しました
参加費:  無料
主催: 茨城県、茨城県教育委員会、つくば市
つくば市教育委員会、日本経済新聞社

◆当日のプログラムはこちらから
http://adnet.nikkei.co.jp/a/edu/

 

(2)大和ハウス本社でクエストカップ出場チームが
社長プレゼン&「NEWS23」で放映されました

去る7月18日(木)、大和ハウス工業東京本社にて
2月に行われた「クエストカップ2013全国大会」
http://questcup.jp/2013/index.html
で大和ハウス賞を受賞した
鴎友学園女子高等学校の生徒たちが
社長をはじめとする役員の方々の前で
プレゼンテーションを行いました。

また、社長プレゼンの様子や
クエストに取り組む生徒たちの姿が
7月25日(木)TBS系列「NEWS23」にて放映されました。

◆詳細はこちらから
http://eduq.jp/news/archives/4455
http://eduq.jp/news/archives/4468

 

(3)「ミラセン・ティーチャーズミーティング」開催

去る7月20日、28日、大阪と東京の2都市において
「ミラセン・ティーチャーズミーティング」を開催しました。

このミーティングは孤軍奮闘する志ある先生方や
教育に関心をもつ市民が集い、つながることで
よりよい教育の実践を実現していこうという試みです。

全国から100名近くの教師と市民が参加し、
教育のさまざまなテーマについて話し合うことで
たくさんの気づきを共有しました。

◆当日の様子はこちらから
http://eduq.jp/news/archives/4474 (大阪会場)
http://eduq.jp/news/archives/4485 (東京会場)

 

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2.クエスト先輩インタビュー [西大和学園中学校(奈良)]
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このコーナーでは、「クエストエデュケーションプログラム」
に取り組んだ経験を持つ先輩たちにお話を聞き、
当時感じたことやその体験が今にどうつながっているか
振り返ってもらいます。

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今回インタビューに答えてくれたのは、
昨年のクエストカップ全国大会に出場した
西大和学園中学校の岡本凌くんと杉田翔くんです。

現在中学3年生となった彼らは、それぞれ
大和ハウスとクレディセゾンのチームリーダーとして
中学生とは思えないような堂々としたプレゼンテーションを
見せてくれました。
http://goo.gl/5LlkI 「クレディセゾン賞」プレゼン動画
http://goo.gl/Cjqm6 「大和ハウスチーム」プレゼン動画
(01:01:30~01:12:00)

その後の様子を先生にうかがったところ、
クエストに取り組んだ学年全体においては
仲間同士が認め合い、自己肯定感を持つ生徒が
増えたように感じているそうです。
その中でも、リーダーを務めた彼らの成長ぶりは著しく、
生徒主導の行事等の取り組みでは
さまざまな部署の責任者となってみんなを支え、
時に牽引し、欠かせない存在となっています。

また、大和ハウスのチームリーダーである岡本くんは
今も大和ハウスからもらったミッション(課題)を掘り下げ、
今年の「卒業研究」のテーマとして取り組んでいるとのこと。
このように継続して取り組めているのは、企業賞を逃し、
悔しさ以上に不完全燃焼を感じているからだろう
と話していました。

彼のチームの企画は、近い将来
ビルの高層化が進むことを予測し、
高速エレベーターを提案したものでしたが、
彼らがその先に見た世界は
地球から宇宙空間をつなぐエレベーターを完成させる
という自分たちの夢を叶えていく姿でした。

岡本くんは、そのエレベーターの実現に向けて
宇宙についてさらに詳しく学びたいと思い、
この夏には筑波にあるJAXAを見学、
その後、秋にロサンゼルスを訪れ、
スペースシャトルエンデバーの見学や
カリフォルニア工科大学(CALTEC)での講義を
受けるそうです。

岡本くんに限らずクエストに取り組んだ生徒たちの姿を見て
先生が一番強く感じたことは、
学び続けようという姿勢になったこと。
審査員である企業の方々が若い彼らに
さらなるチャレンジの機会を与えてくれたと思う
と話していました。

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先輩インタビュー
【西大和学園中学校  岡本 凌くん・杉田 翔くん】

Q.クエストに取り組む前と後では、どのような変化が
ありましたか?

A.岡本:普段の学校生活の中で特に感じているのですが、
自分の意見を、自信を持っていえるようになったことです。

杉田:僕はクエストに取り組んだことによって、
自分を変えるきっかけをもらったように感じています。
クエストをやる前までは、社会や将来の仕事に
あまり興味がなかったのですが、
一年間クレディセゾンのインターンとして取り組んだ結果、
社会や仕事にはたくさんの可能性が眠っていて
とても興味深いものだということがわかりました。

そのおかげで、今では新聞を読んだり、
ニュースを見るようになり、微力ながらも地域のために
クリーンキャンペーンなどのボランティア活動をするように
なりました。

Q.一年間の授業を振り返ってみて、
どのようなことが印象に残っていますか?

A.岡本:1年間同じメンバーと同じミッション(課題)
に取り組むので、チームのメンバーとの結束が固くなり、
普段の生活では気づかなかったメンバーの新しい一面を
知ることができたことですね。
そして何よりも、企業の方々が僕たちの意見を
真剣に聞いてくださるという貴重な体験をできた
ということが大きかったです。

杉田:僕はフィールドワークを体験する中で感じたことが
非常に印象に残っています。
クレディセゾンから与えられたミッション
「日本中にワクワク働く人があふれ出す
クレジットの仕組みを活用した
革新的なサービスを提案せよ!」
の中にある“ワクワク働くとはどのようなことなのか”
について、たくさんの大人たちに話を聞きました。

その結果、今まで知らなかった、クエストをしなければ
決して知ることがなかったであろう
「社会にはワクワク働けてない人がたくさんいるんだ」
という社会の現情を知ることができました。

でも一方で、さまざまなところにワクワク働いている人もいる
ということも知ることができました。
クエストの授業の中で出会った
自分の仕事に熱い気持ちで向かっている人や、
夢や誇りを持っている人たちから得られたモノは
とてもためになり、将来の自分の仕事について見つめる
大きな材料になっています。

Q.授業の中で苦労したことは?

A.岡本:みんなの意見を聞いて、チームとして
一つの意見にまとめるのがとても大変でした。

杉田:やっぱりプレゼンテーションの質を高めるために
スライドの表現の違いや伝えたい言葉の違い、
その前提となる価値観の違いなど、
仲間との間の大きな壁を乗り越えていくのが大変でした。
みんなで一つになって、考えを練りに練って
意見をまとめるために深夜の3時くらいまで
掛かった時もありましたね(笑)

Q.クエストカップに出場して、一番印象に残っていることは何ですか?

A.岡本:僕たちのチームは企業賞を取ることができず、
とても悔しい思いをしたのですが、
お世話になった大和ハウスの中島さんのところへ行くと
「セカンドステージに立たせてあげられなくてごめんな」
と泣きながら声を掛けてくれて。
その瞬間、僕たちの発表で人の心を動かすことが
できたんだと清々しい気持ちになったんです。
僕たちと同じように悔しい気持ちになって
涙を流してくれていることにも非常に感動しました。

企業賞を取るために、これまでたくさんの時間を費やし、
壁を乗り越えてきたからこそ悔しさも大きかったですが、
一年間続けてきてよかったな、と心から思うことが
できました。

杉田:一番印象に残っているのは、セカンドステージで
すべてを出し尽くしてプレゼンテーションができたことです。
毎日、朝早く学校にきて、放課後もずっと一心不乱に
クエストだけに向かっていた日々は無駄じゃなかったんだ
と実感することができました。

また、あんなに多くの人の前でプレゼンテーションしたことは
初めての経験で緊張もしましたが、やり切った時の
会場からの拍手や喝采、達成感は鮮明に覚えています。

Q.最後に、クエストに取り組んでいる生徒に向けて
メッセージをお願いします。

A.岡本:チームのメンバー内で
意見が対立することもあると思いますが、
それは決して悪いことではなくて
それだけたくさんのアイデアを出すことができる
ということだと思います。
自信を持って頑張ってください。

杉田:受け身になっていたらダメです。
教材や先生の言われたとおりのことをやっていても
よいモノはできません。
自分から色んなことに関心を持ち、
時には教材や先生に頼りながらも仲間とともに
悩み、考え、そして創ったモノこそが
結果としてよいモノになると感じています。
仲間とともにたくさんの困難を乗り越える中で
お互いのことを知ったり、時にはぶつかりながらも
問題を解決することで結束力や、
問題解決力が身に付くのも
クエストの大きな魅力の一つだと思うので
最後まで諦めずに頑張ってください。



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