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2012年5月25日

たった一言に込められた意味

生徒が発した一言の裏には
どれだけのメッセージが込められているのだろうか。

今年度1回目の授業を終え、
そのことの重さを考えさせられる出来事が起きた。

来週までにインターンする企業を決めなければならないため、
何人かの生徒たちが私のもとへ相談にやってきた。

他愛のない会話をしつつ、相談に乗っていると
突然、生徒たちが、さも当たり前であるかのように
「どうせ私はバカだから」
「考えるのが苦手だから、私は役に立てないと思う」
ということばを、サラリと口にした。

「そんなことないよ。○○なところとか素晴らしいじゃない?」

「そんなのきれいごとですよ」一人の生徒が笑顔を浮かべながら、
はっきりとした口調で答えた。

そのたった一言に、返すことばが見つからなかった。
厳密にいうと、彼女のことばの裏にある“なにか”を
まるで理解することなく答えてしまった自分のおろかさを
見透かされたようで、うろたえてしまい、ことばが出なかったのだ。

彼女たちの発したことばが頭の中をグルグル回り、
ことばの裏に隠された“なにか”が引っかかった。

家に帰ると、何人かの生徒たちからメールが届いていた。

授業で出した課題を早速送ってくれたんだなと思いながら、
ひとりの生徒のメールを開いてみた。

「考えるのが苦手なので、グダグダのプレゼンになって終わると思います」
と話していたその生徒は、課題と共にこんなメッセージを残していた。

「自分の意見をいう大切さを学んだからこそ
『この作品に携わった』と堂々といえるようになりたい」

今さっきまで冗談めいた口調で「自分は役に立てない」
と話していた彼女から届いたメールには、
この授業を再び選択したことに対する期待と不安、
そして強い決意が込められていることを感じた。

彼女のたった一言の裏に隠されていた本音を知り、
ハンマーで殴られたような衝撃を受けた。

自分はいったい、この生徒の何を見ていたのだろうか。
さきほど話していたときには到底思い及ばぬことだった。

生まれたばかりの子どもは、ことばを話せないかわりに
全身を使って、気持ちを表現する。

しかし、成長するにつれて、いつしか本音と建て前を使い分けるようになり、
自分の本音は胸にしまってしまう。

生徒たちからもらったメールには、しまったはずのさまざまな本音が
行間からにじみ出ていた。

あらためて思い直してみると、あのときのたった一言から
この気持ちは想像できたかもしれない。

口から発せられる言葉には、いったいどれだけの情報が
込められているのだろうか。

彼女たちが発することばには、自信のなさというフィルターがかけられていて、
本当に伝えたいことばを見えないようにしているのだろう。

でも、そのたった一言を発することで
私に“なにか”を伝えようしてくれている。

そのことに自分はしっかり気づけていただろうか。
彼女たちの大切なメッセージを拾い上げ、
背中を押すことができていただろうか。

中途半端な声掛けは、きっと生徒を失望させるだろう。

「ことばにとらわれて、本質を見失うな」
生徒たちのメールから、そんな目に見えない喝を入れられたように感じた。


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