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2013年5月8日

新たな挑戦

今年度のクエストの授業は“2・3年合同”の選択授業として
新たな形でスタートすることになった。

今年、クエストを選択した生徒はたったの6名。
これまで3年間、クエストの授業を指導してきたが、
こんなに少ない人数で取り組むのはさすがに初めての経験だ。

「苛酷な授業」として敬遠した生徒もいると思うが、
そこに敢えて挑戦しようと決めた彼女たちが
今どのような想いでいるのか、
その胸の内を知りたくて仕方がなかった。

たった6名を一年間じっくり指導していくことは
距離が近くなるが故に、さまざまな困難も想像できる。
適度な距離を保つことが今まで以上に難しくなるだろうし、
近い距離だからこそ、互いの信頼関係はさらに重要になってくる。

そして、辛く険しい道のりを乗り越えようとするとき
最大の支えとなるのは仲間との絆だ。
これをどのように育んでいったらよいか、
頭の中でグルグルと思いが巡り、
授業開始までの数週間は胃の痛みと闘う日々を過ごした。

初回の授業は通常、ワークブックを配布して
この一年の活動を確認するオリエンテーションを行う。
これを今回は思いきって後回しにすることにした。

この6名のために、初回は特別な授業をしよう。
そう覚悟を決めたのが授業開始の朝。
彼女たちの新しいスタートをどのように導いたら良いか
一人ひとりの生徒たちの表情や気持ちをひたすら想像しながら、
考えに考えた結果、やっと絵が浮かんだ。

授業の目的はシンプルに、二つに絞った。
ひとつは、彼女たちにこの授業を選んだことへの感謝の気持ちと
自らの覚悟を表明すること。
そしてもうひとつは、6名の生徒と私が
相互に理解し合うきっかけをつくることだ。

「実はここに来るまで、すごくいろんなことを考えました。
みんながなぜ、この大変で辛い授業を選んだのか。
みんなの本当の気持ちが知りたい。
それが私の正直な気持ちです。」

突然、そんな言葉を切り出されて呆気にとられた表情をする
彼女たちを見つめながら、私はさらに言葉を続けた。

「でも一方で、ここに集まったみんな一人ひとりが
それなりの想いを持って選んでくれたのだと感じています。
どの授業よりも辛く、困難な一年を過ごすことになるこの授業を、
勇気を持って選択してくれたことに心から感謝します」

その言葉を伝えた瞬間、彼女たちの表情が変わっていくのがわかった。
神妙な面持ちでうなずく生徒。
普段の授業で見たことがないようなまっすぐな眼差しで
こちらを見つめる生徒。
思いもよらぬ言葉に驚きながら、何かを感じ取ってくれているのが
わかり、自然と私の中にも伝えたい気持ちが溢れた。

みんなの5年後10年後の未来を思い描き、
どうしたらみんなの未来がキラキラ輝く人生になるのか
ずっと考えながら授業をしてきたこと。

これまでみんなが生きてきた世界を
180度変えるような経験を、この授業で実現したいこと。

そのために自分のすべてを捧げる覚悟で
今この教壇に立っていること。

6名という小さなチームだからこそ、深い絆を結び、
ともに困難を乗り越えていきたいことを伝えた。

そして、しばらくの間を置いて、こう切り出した。

「みんなは自分自身のことをどれだけ知っているかな」

思いもよらぬ問いに、またしても驚いた表情をする生徒たち。
自分の性格のよいところ、悪いところを聞くと、
どの生徒も恥ずかしそうに、そして自信なさげに話してくれた。

自分がどのような人間なのか伝え、理解してもらうことは
信頼関係を築く上で大事な要素である。
にもかかわらず、自分の性格、強みと弱みというものは
案外知っているようで、はっきりとは認識していないものだ。

自分を正しく理解し、また同じように相手も理解することで
この6名と私の絆が少しずつ深まっていくことを確信し、
さらに、彼女たちに自分たちの性格や強み、思考のタイプを
調べるワークをやることにした。

たっぷり一時間半かけて行ったワークの結果、
お互いの強みや思考の傾向がわかり、
授業を開始したときの雰囲気と終了後の雰囲気に
わずかながらの変化を感じることができた。

そして、最後に次のような課題を出した。

なぜ、この授業を選んだのか。
この授業に対する想いや意気込みを
レポートにして提出すること。

今日の授業でほんの少しだけでもいいから
彼女たちの心の扉を開くことができただろうか。

当初、選択肢として考えもしなかったクエストの授業を
選んだ理由を自分の将来の夢とつなげ、
困難なことに挑戦したいと決意した子。

去年一番嫌いでサボってしまいたい授業だったが、
その中で得られた自分の成長に目を向け
さらに成長したいと書いてくれた子。

周りの同級生の「クエストは大変だから、絶対選ばない」
という雰囲気に何となく流されて最初は選ばなかったが、
選択していた検定授業の定員オーバーをきっかけに
「やっぱりやる」と自らの意思で選択した子。

彼女は今日のワークの結果にも触れつつ、
次のような言葉を残した。

「今回、授業でやった自分を知るためのワークの結果を見て
普段の生活でその通りの行動をしていることに気づきました。
せっかく、自分の新たな一面に気づけたわけですから、
それを生かして少しでもチームのみんなの役に立てたら嬉しいです。
一年を通して自分自身が成長したいということももちろん、
みんなで一緒に成長していきたいです」

心の扉を開くスピードはみんな違う。
だからこそ面白く、生徒一人ひとりに対する愛情が
それぞれに深まっていくのだろう。

そんな一年になることを彼女たちのレポートを読みながら想像し、
6名が一つになって全国の舞台に立つことを頭に思い描いた。


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