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2013年2月5日

作品提出を終えて

去年の悔しさをバネに、嫌なことや
辛いこととしっかり向き合うこと ――。

今年度もクエストの授業を担当することが決まってから
ずっと頭の中にあったのが、この言葉だった。

いつか働く彼女たちへ
この授業で何を残してあげられるか。

社会に出て、今よりもずっと苛酷な場面に直面するであろう
彼女たちは、今は学校の先生や親たちから守られ、
わがままを通せばどうにかなってしまう世界で生きている。

そんな彼女たちがたくましく世の中を渡っていけるように
それぞれが抱える問題や心の弱さと向き合い、
それを自分の力で乗り越えていく強さを磨くことだった。

昨年は学年で必修だったこの授業も、
今年はリベンジしたい生徒たちだけが集まった。

一年余り取り組んできた授業では、もどかしいことばかりだった。
自分の弱さや問題に気づいていながらも言い訳をしたり、
目を逸らしたり、楽な方へ逃げる生徒の姿を見るたびに、
私の中で複雑な感情が渦巻いた。

叱ること、間違いを指摘することも大事だが、
“信じて待つ”ことの方が大事なときもある。
ことに、クエストの授業に関しては、生徒の可能性を信じて
成長を待つことが、特に要求されているように感じる。

弱さや甘さは誰もが、いくつになっても持っている。
それとしっかり向き合うには、誰かから指摘されただけでは
本当に実感することはできない、と私は思う。

心からショックを受ける経験をし、痛い思いをして、
どうしようもない自分を受け止めることで、
はじめて正しい道を探すことができるのだと思う。

今年も苦難に満ちた一年を過ごした彼女たちは
今、何を思っているのだろうか。

彼女たちの心の奥底にある葛藤の軌跡を見るため
感想を書いてもらうことにした。

そこに書かれた文章は、彼女たちの葛藤した過程が
ありありと書かれ、自分の弱さや直面した問題に
向き合ってきた深さが、そのまま表れていた。

「去年の授業では気づかなかったこと。
それは先頭に立って物事を進めることの難しさ。
知らないうちにリーダーに責任を押し付けていた自分の甘さ。
周りのチームが進んでいるのを見て感じる劣等感。
周りに流されたくない、と思う気持ち。
たった数ヶ月で、こんなにも色々な経験をした。

でも、最後に出てくる言葉はメンバーへの感謝の気持ちだった。
今、彼女たちは色々な事情で学校を休んでおり、
1月から授業に参加できていない。
でも、決して好き好んで学校に来ないわけではない。
学校を休み、チームで作業できなかったことを後ろめたく思い、
それが彼女たちを苦しめているに違いないと思う。

最後の方は、みんなで話し合いが出来る状態ではなかったけれど、
それでも最後まで頑張ってくれたチームのみんなには
感謝の言葉しか出ない。ありがとう」

「去年と大きく違ったのは、人間関係について
深く考えさせられたことでした。

普段一緒にいると気づかないけれど、
みんなそれぞれ意見が違うこと、
仲が良いからといって、そのギャップを埋められるとは
限らないことを思い知らされました。

むしろ、親しいからこそ、その違いを受け入れられなかったり、
何度も衝突したり…
相手を本当に理解することの大切さを学んだ一年でした。

一時期、この授業が嫌で仕方なくて
胃が痛くなることもありましたが、
たくさんの衝突があったからこそ、前よりもずっと
チームメイトのことを理解できるようになりました。

全国大会に出たい、という気持ちで臨んだ今年の授業でしたが、
その気持ちが実は少し変化しています。
この企画を見てくれた誰かの心に残り、
少しでも将来の何か役に立つことができたら…
結果よりもそんな気持ちの方が強くなりました。

こんな気持ちになったのは、きっと自分たちの納得できるものを
みんなで作り上げることができた、と言えるからだと思います」

「『面倒くさいからやりたくないけれど、全国へは行きたい』。
いつのまにかそんな空気がチーム内に流れるようになった。

自分たちが考えた問題が企画にしづらかったことも原因だが、
なかなか問題と解決案がつながらず本当に死にそうだった。
精神的にやられた。

でも、色々なことを調べていくうちに
自分たちが決めた社会的課題の悲惨な状況を
目の当たりにして、涙が止まらなくなった。
『この気持ちを形にしたい』
そう思うようになって、真剣に向き合う覚悟ができた。
なんとか完成した作品、それは私の分身そのものだ」

「最初は簡単な思いつきで始まった企画のテーマが、
自分たちをものすごく苦しめることになった。

具体的なことを考えれば考えるほど
さまざまな問題が道を塞ぎ、
授業時間なにも進展せず終わることは何度もあった。

この授業を、次第に面倒くさいと感じるようになっていた。

一方で、去年同じ経験をしたからこそ、
自分が自信を持てるくらいやりきれていない罪悪感もあった。

そんな私の気持ちを盛り上げてくれたのはチームメイトたちだった。
いつも、場の雰囲気を盛り上げてくれたA子とB美、
初めてのことだらけなのにリーダーとして奮闘してくれたC子、
言いたい放題言って、バラバラになったアイディアを
きれいな形に仕上げてくれたDちゃん。

彼女たちと一緒に組めて、本当によかった。
普段どんなにふざけ合っていても、いざというときは
みんなやっぱり頼れる仲間なんだな、と改めて感じることができた。

消化不良なところもあるけれど、それでも最後まで
みんなと協力できたことを誇りに思う。

この授業で得たもの。
それは自分の創造力を広げることができたこと、
でもそれ以上に、チームメイト一人ひとりの重要性、
必要性を感じたことだと思う」

自分の問題と向き合う深さは、さまざまだ。
決して同じ物差しで見ることはできない。
一人ひとりの言葉と授業で私が目にしてきた
「格闘の軌跡」を重ね合わせると、
彼女たちがそれぞれの歩幅で、しっかりと
自分と向き合ったことを感じることができた。

その数週間後、予選結果の知らせが届いた。

全国大会に出場が決まったのは1チーム。
選ばれなかったチームも、選ばれたチームも
あらたに自分と向き合う課題を与えられた。

なぜ、自分たちが選ばれなかったのか。
与えられたチャンスを悔いなく、やりきることができるか。

全国大会まで1か月を切った。
これを乗り越えた先には、彼女たちの前に
どんな気づきが待っているのだろうか。


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